第1章 能力者


ある者は徒手空拳で堅牢な要塞をも制圧し、
ある者は外宇宙船用の装甲板すらも切り裂き、
ある者は炎や冷気などを生み出し遠く離れた目標を打ち砕き、
ある者は見えるはずの無い過去を見通し、
ある者は存在しないはずの物質を作り出し、
ある者は遥か彼方へと一瞬にして移動する。
エーテルという不思議なエネルギーを源に、人外の力を振るう者。
能力者とは、そんな特殊な能力を操る人間達のことです。

能力者はその強すぎる力ゆえ、人間社会に混乱をもたらさぬようその存在を秘匿されています。
能力者は一般社会にその存在を知られぬように気をつけねばなりません。
故意にその存在を知らしめようとすれば、他の能力者によって制裁される事になるでしょう。
能力者は普段は一般人にまぎれて生活し、時には魔獣と戦わねばなりません。

第2章 能力


意志の力を、エーテルコアを通じて周囲のエーテルを変質させ具現化する。それが、能力と呼ばれるものです。
運動をすれば疲労するように、能力を使えば能力者は消耗します。
しかしその回復にはさして時間はかからず、また身体強化のような常動的なものでは疲労しません。
能力者の持つ能力には様々なものがありますが、能力者一人あたりの持つ能力の数は基本的に全ての能力者が持つ「身体強化」を含む1〜3個程度です。
以下に、身体強化の内容(一部)を挙げておきます。
能力者は、その主とする能力によって以下のように分類されます。
身体強化能力者[ブーステッド]
高い身体能力を持ち、己の肉体を以って戦う者。
身体強化能力の発展系です。戦闘時に自身の身体にエーテルによる攻撃能力(概念)を付与します。

限定強化能力者[リミテッド]
高い身体能力を持つが自身の肉体を使っての攻撃能力は低く、特定の武器を強化して使用し、戦闘を行う者。
身体強化能力者に類似していますが、自身の肉体に対して概念の付与を行えず、特定の武器に対してのみこれを行う事ができます。
主に剣を使うものと銃を使うものに分かれます。
ほとんどの場合アーム(後述)を購入する必要があるのが欠点といえば欠点です。

射撃型能力者[シューター]
自身の肉体ではなく、炎や冷気等を形成し、それを用いて遠距離攻撃を行う者。
能力を用いて直接遠距離攻撃を行う者はすべてこれに分類されます。
炎・冷気・風・雷撃と言った自然現象を作り出し操る者や、
空間上に「圧力」「斬撃」などを発生させる事ができる者もいます。
通常これらの発生した現象には概念の付与が行えます。

独立機動型能力者[インディペンデント・モービル]
能力者とは独立して行動する、擬似的な魔獣を操る者。
能力者はこの擬似魔獣を自在に操り、また任意に分解・構築できます。
擬似魔獣はある程度の自律行動を行えますが、基本的には使用者の意思に従います。
また、使用者の身に危険が及んだ場合、自動的に防衛を行います。
なお、独立機動型能力者に限りエーテルコアが本人の肉体にはなく、擬似魔獣の核として使用されています。(後述)
エーテルコアが破壊されるか能力者の意識が完全に途絶えた場合、擬似魔獣はその形態を保つ事ができずに消滅します。
ヴァルハラやミッドガルドには非常に少なく、ニブルヘイムの能力者に多いタイプの能力者です。

守護型能力者[ガーディアン]
防御壁を展開する、相手の武器を跳ね返す等の防御的な能力を持つ者。
自身には攻撃能力が無い場合が多く、他の能力者と組む事がほとんどです。
能力者の中でも稀な存在です。

戦闘型能力者[ブレイカー]
上記のいずれにも属さない、戦闘向きの能力を持った者。
例えば、炎を自らの身体に纏わせる、武器を作り出して戦う等・・・・・・。
基本的に限定強化能力者に近い存在です。

諜報型能力者[エージェント]
周囲の状況を分析する等の情報に関する能力を主とする者。
遠地に対する過去視やゲートの発生予測、情報収集・分析による高精度の簡易未来予測などの能力を持つ者が挙げられます。
戦闘型ではありませんが、他の能力者と組み、戦闘時の指揮を行う者も少なくありません。
また他のタイプの能力者の中には、補佐的にこの能力を持つ者もいます。

その他
上記以外にも、非戦闘型の能力者が多数存在します。
例えば特殊な道具『アーム』(後述)を作り出すことができる者、
空間転移を行う者、
相手の記憶を書き換える者、
芸術などに関する能力を持った者等・・・・・・。




第1章 能力者
第2章 能力
第3章 魔獣
第4章 エーテル
第5章 エーテルコア
第6章 組織
第7章 クラスとチーム
第8章 ゲート
第9章 アーム
第10章 再生
目次