いくら能力者が強い力を持っているとはいえ、一人だけでできることには限界があります。
能力者が互いに助け合うために作られた組織がヴァルハラ、そしてミッドガルドです。
- ヴァルハラ
- 魔獣対策・能力者の生活保障をその主な役割としています。
組織の長は観崎聖羅。
能力者をチーム毎に管理し、ゲートの発生予測情報などを振り分け、
倒した魔獣の強さと数に応じてそのチームに報酬を支払います。
また、組織にとって障害となる能力者の対処も仕事の一つです。
非戦闘型の能力者に対しては、その能力を生かす仕事を与える代わりに利益の一部を組織に支払う、といった形態をとります。
背後に鳳凰院・佐伯・紫丞といった財閥や大企業を抱え、これらの資金力や関連施設を能力者のために有効利用しています。
また、各国の首脳を脅してと秘密裏に契約を結び、資金提供を受けています。
最大の規模を誇る組織で、地球上の2箇所のゲート頻出地域にそれぞれ本部と裏半球支部が存在します。
- ミッドガルド
- 能力者に対する警察・司法組織のような役割を担っています。
組織の長は九条幹久。
「誰もが人間として生きるために」をスローガンに、
能力者の生活のサポートや犯罪を犯した能力者に対する処罰を行っています。
比較的若い組織ですが長の人望は厚く、対能力者戦闘に長けた面々の揃う強大な組織です。
この他にも能力者同士の組織はいくつか存在しますが、そのほとんどが能力を悪用する者達の犯罪組織です。
代表的なものを二つほど挙げておきます。
- ニブルヘイム
- ヴァルハラ・ミッドガルドを除けば最大の組織ですが、その全容は謎に包まれています。
組織の中枢部の能力者は常に水面下で活動し、その動きを見せる事はありません。
逆に末端部は結束力などほぼ皆無で、個々人が好き勝手に動いています。
己の目的を達するためには手段を選ばず、外法とされるエーテルコアの取り込みを積極的に行い、自らの力をより強大にしようとする者も少なくありません。
- 魔獣を保護する会
- 一種の狂信的な動物愛護団体です。
小規模な組織ですが、その過激さで有名です。
「魔獣は希少な存在であり、保護しなければならない」という考えのもとに他の能力者による魔獣の駆除の妨害を行っています。
その結果一般の人間や他の能力者に危害が及ぼうとも気に止めようともしません。
もっとも、自分たちに危害を加えてきた魔獣は躊躇無く殺してしまうのですが・・・・・・。
組織に属する能力者のうち魔獣との戦いに従事する者は、その力量に応じて大まかにクラスわけされます。
クラスはS、A、B、Cの4つに別けられます。
- Cクラスは能力者としては見習レベルの者や、実力の劣る者のクラスです。
基本的に仕事よりは訓練を優先されます。
- Bクラスは平均的な実力を持った能力者のクラスです。
大半の能力者はこのクラスに分類されます。
- Aクラスは能力者の中でも高い実力を持った者のクラスです。
Aクラスの内でも上位の能力者はエーテルコアを直接破壊できるほどの力を持っています。
- Sクラスは能力者全体の中でも最強といわれるほどの強力な能力者のクラスです。
現在Sクラスとして知られている能力者は、ヴァルハラでは鳳凰院司、佐伯聖、都築冴。ミッドガルドの九条幹久。現在引退している椿詠一の以上5人ほどしか存在しません。
同クラス内でも実力の高い者、低い者は存在しますが、あくまで目安です。
また、個人としての実力に対してだけでなく、各能力者の持つ能力一つ一つの強さを大まかに表す場合にも使われます。
通常、クラスが1段階違えばかなりの実力差があるものと考える事ができます。
2段階も違えば、もはや格下の能力者に勝ち目は一切ないでしょう。
通常、能力者は個人ではなく同クラスの数人でチームを組んで行動します。
チームは主に身体強化能力者、限定強化能力者(剣などの接近戦用武器を使う者)、戦闘型能力者といった前衛と、
射撃型能力者、限定強化能力者(銃などの飛び道具を使う者)、守護型能力者、独立機動型能力者、諜報型能力者といった後衛によって構成されます。
組織側もチーム単位で仕事の配分などを管理しています。
しかし中にはチームを組まず、ソロで活動するものも少なからず存在します。
当然のことながら、ソロで活動するものはより高い実力を要求されます。
異界とこちら側の世界との間には強固な結界が張られています。
異界からこちら側へ、こちら側から異界への流れはこの結界によって阻まれています。
しかし、それらの流れを完全に押し止め続ければ、結界はいずれ崩壊してしまいます。
そのため、結界にはそれらの流れを通すガス抜きの穴のようなもの ゲートが発生します。
ゲートは限られた区域内にのみ発生し、その全てが一方通行です。
魔獣はゲートを介してこちら側の世界にやってきます。
このゲートの発生地域は2ヶ所あり、それぞれにヴァルハラの本部と支部が存在します。
異界からこちら側へのゲートの発生頻度は比較的高いものの、こちら側から異界へのゲートの発生頻度は非常に低くなっています。
能力者の中には結界に干渉し、ゲートの発生をある程度調整できる者も存在します。
しかし自在に操る事ができるのではなく、あくまで調整程度のものです。
第1章 能力者
第2章 能力
第3章 魔獣
第4章 エーテル
第5章 エーテルコア
第6章 組織
第7章 クラスとチーム
第8章 ゲート
第9章 アーム
第10章 再生
目次